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2016年05月11日

憲法記念講演会 アーサー・ビナード氏講演 「憲法は誰がつくった?」



憲法記念講演会 アーサー・ビナード氏講演 「憲法は誰がつくった?」

 
 5月11日(水)、愛農高校では詩人のアーサー・ビナードさんを招いて「憲法記念講演会」がもたれました。参加した生徒からは、「もっと聞いていたかった。無理やり終わらせた感があったので。」「今の政治をどうこうと言ってしまうが、憲法が権力に歯止めをかける、という基本的なことをよく知れて良かった。」とこれ以外にも前向きな意見が複数聞かれました。

憲法とは、権力者の権力を縛るもの。自分たちが生きていく上で大切な表現の自由などの土台となっていること。しかし、過去に日本につくられた大日本帝国憲法は権力者が権力保持のために設計されており、それを「外見的立憲主義」と呼ぶこと。(アーサーさんはこれをカニの味はするけどカニが実際には入っていないカニカマ憲法と呼んでいた。見た目は憲法らしく書いていても、内実は権力抑制の機能をなしていない。)政府は大正デモクラシーの時代に「治安維持法」を制定したが、人権を奪う法律をつくりもすること。

 アメリカが宣戦布告をして戦争を行った最後の戦争は何か。それは第二次世界大戦、真珠湾攻撃後に日本とドイツに対して憲法にのっとって国会議員の多数の賛成を受けて遂行されていったこと。だが、そういった中でジャネット・ランキンという議員が真珠湾の「奇襲」はアメリカが日本に対して仕組んだ策略ではないかと考えたった一人反対していたこと。(第一次世界大戦以来の反戦世論をひっくり返すため、ルーズベルトは真珠湾攻撃を自作自演したのではないか、という説)
 戦争の起こし方のセオリーとは、「戦争のことを戦争と呼ばないようにすること。」それを「国防」や「自衛」という言葉に置き換えていくこと。その一例が「朝鮮戦争」のことを「朝鮮動乱」、ポリスアクションと呼んでいたこと。日本でも話題の集団的自衛権も英語ではコレクティブ・ディフェンスという。

 権力者によって憲法は、言葉を変えて法律をつくっていくことから実質骨抜きにされてきた歴史も教わりました。アーサーさんは、「平和とは、戦争を起こそうとする人達の動きを見抜くこと。そして、ごまかしと闘うこと。平和は静かなものではない。平和を目指していくことは、自分の意見と声を上げていくこと。」ということをおっしゃっていました。
 憲法とは何かを多くの人が知ること。それが世の中をわるくしないための歯止めになっていく、ということも言われていました。憲法は生血を抜かれて機能しなくなってしまう場合もあるが、それを止めて活かしていくのかも私たちに問われている課題と言えるでしょう。

  「戦争は起きるものではない。起こすものだ。」と作家の三浦綾子が小説「青い棘」の中で書いていましたが、いかに戦争が起こされていくのか。私もその作り方を学び、見抜いて声を上げられるようになっていきたいと学ばされました。大変、楽しい講演会でした。アーサー・ビナードさん、ありがとうございます!
 【松田翼】



Posted by 愛農高校 at 12:00│Comments(0)
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