いただいたコメントは、学校ブログ委員の承認後公開します。画面公開までに時間がかかる場合があります。


QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
お問い合わせ
訪問ありがとうございます。
本ブログは愛農高校の日常を2006年9月~2016年8月の間投稿したものです。
現在[愛農学園農業高等学校オフィシャルサイト]にて更新しております。現在の様子はそちらでご覧ください。

2016年03月02日

50期卒業式

 今年も卒業式の季節です。3/1は50期生の卒業式がありました。前日はそれぞれが保護者、全校生の前で3年間を振り返った「卒業発表」があり、よくもここまで自分を見つめられるもんだなぁと思いました。やはり一番大きいことは寮生活だと思います。誰ともきしみなく寮生活を全うできる人間はいません。つまり完璧な人間はどこにもいないことを自分を含めて感じていくのです。その中で「自分」を定義づけるものが何なのかをみんな必死に探します。見つけてはひっくり返され、それでも「自分の顔」を捜していくのです。もちろんその探している顔がすでにその子だけの顔であることは言うまでもありません。


 農業は生徒にとってどんな存在だったのでしょうか。4年目の専攻科や専門学校・農業大学校・農業系大学を進路として選ぶ人が多い一方料理系や文学系・医療系・海外とこれまた多彩な進路を選んだ子もたくさんいます。それぞれが悩み考えたことだと思いますが、今までのその子の人生×全寮制×有機農業×愛農高校の答えがそれぞれ芯のあるものであることは間違いないと思います。
 有機農業とはもはや生き方である と愛農ではいろんな場所で聞くことがあります。その通りだと思います。職業ではなく、生きる姿勢そのもの。自然に圧倒され、教えられ、思い通りにならず、でも居場所を与えられる。各部門で生活した生徒たちは寮と学校以外に農場でも居場所を見つけていったと思います。それは卒業発表の中でも生徒が話していました。


 さて愛農の卒業式は少し変わっていて、卒業式の後に愛餐会という懇親会があります。下の写真はその一幕ですが、保護者の話と卒業生の話を聞く最後の機会です。実に濃い親子がたくさんあり、私は一番涙誘われる瞬間です。それぞれの人生がたまたま愛農で交差したわけですが、その交差した3年間が本当に自分にとって誇れる、大事にできる時間だったということは親子の顔を見ていればわかります。


 ともあれ、卒業したからといって急に大人になるわけでもありません。帰る場所があることは本当に大事ですが、一方で行く場所があることも同じくらい大事なはずです。しっかり社会の圧力の中で自分の輪郭を立ち上げてほしいと思います。
 「農業者たる前に人間たれ」
[コンドウ]




Posted by 愛農高校 at 07:52│Comments(0)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
50期卒業式
    コメント(0)